改葬・行政手続き

改葬許可申請書とは?入手方法・書き方・記入前の確認ポイント

改葬許可申請書とは?

改葬許可申請書とは?入手方法・書き方・記入前の確認ポイント

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墓じまいを進めるなかで「改葬許可申請書を提出してください」と案内されても、初めて見る書類であれば、どこから入手するのか、何を書けばよいのか迷いやすいものです。

特に注意したいのは、改葬許可申請書には法令上共通する基本事項がある一方、全国でまったく同じ申請書を使うわけではないという点です。自治体によって様式、追加欄、必要部数、押印の扱い、郵送・オンライン対応などが異なります。

この記事では、改葬許可申請書そのものに絞り、入手方法、主な記載項目、墓地管理者の証明、分からない項目がある場合の考え方、提出前に確認したいポイントを整理します。

改葬そのものの意味や墓じまいとの違いから確認したい方は、先にこちらの記事をご覧ください。

この記事のポイント

  • 使用するのは、原則として現在のお墓・納骨堂がある自治体の最新様式
  • 法令上の基本記載事項と、自治体独自の追加項目を分けて考える
  • 分からない項目を推測で埋めず、自治体の記入例や窓口で確認する
  • 墓地管理者の証明方法、押印、複数遺骨、郵送・オンライン対応は自治体ごとに確認する

改葬許可申請書とは?全国共通の様式ではない

申請書を書く前に

改葬許可申請書は、お墓や納骨堂などにある遺骨を別のお墓・納骨堂へ移すために、改葬許可を受ける際に使用する申請書です。

墓地、埋葬等に関する法律第5条では、改葬を行うには市町村長の許可を受ける必要があるとされています。さらに、墓地、埋葬等に関する法律施行規則第2条では、改葬許可申請書に記載する基本事項が定められています。

ただし、ここで重要なのは、「法律で記載事項が決まっている」ことと「全国共通の申請書が1種類ある」ことは別だという点です。

施行規則では改葬許可申請書に記載する事項は定められていますが、申請書について全国一律の別記様式は示されていません。一方、申請後に交付される「改葬許可証」については、施行規則で様式が定められています。

確認項目 法令上の基本 自治体差が出やすい部分
申請者情報 住所・氏名・死亡者との続柄・墓地使用者等との関係 電話番号、連絡先など
死亡者情報 本籍・住所・氏名・性別・死亡年月日など 欄の配置、不明項目の記入方法
埋葬・火葬情報 場所・年月日 記入例や補足欄
改葬理由・改葬先 記載が必要 住所・施設名などの書き方
墓地管理者の証明 埋葬・埋蔵・収蔵の事実を証する書面が必要 申請書内の証明欄か、別紙証明書か
押印 申請書について全国一律の扱いではない 署名、記名押印など
複数の遺骨 全国一律の申請枚数ではない 1名1枚、別紙一覧など
提出方法 自治体へ申請 窓口、郵送、オンラインなど

そのため、検索で見つけた別の自治体の申請書を印刷して、そのまま使用するのは避けたほうがよいでしょう。

法令の内容を確認したい場合は、厚生労働省の墓地、埋葬等に関する法律および墓地、埋葬等に関する法律施行規則を確認できます。

改葬許可申請書はどこでもらう?

改葬許可申請書は、現在遺骨がある墓地・納骨堂の所在地を管轄する自治体で入手するのが基本です。

自治体によって入手方法は異なりますが、代表的には次のような方法があります。

  • 市役所・区役所などの窓口でもらう
  • 自治体公式サイトからPDFをダウンロードする
  • WordやExcel形式の申請書をダウンロードする
  • 自治体の申請書作成フォームを利用する

現在では公式サイトから申請書をダウンロードできる自治体も多くあります。ただし、「改葬許可申請書」という名称とは限らず、「改葬許可申請書兼許可証」「墓地改葬許可申請書兼許可証」など、名称が異なることもあります。

ここに注意

以前保存したPDFや、第三者サイトに掲載されている申請書が現在も有効とは限りません。自治体によっては申請様式が改定されることがあります。申請する直前に、自治体公式サイトで最新様式かどうかを確認してください。

実際に、自治体が年度途中や制度変更に合わせて申請様式を変更することもあります。古い申請書を手元に保存していたとしても、それだけで現行様式と判断しないことが大切です。

申請書を書く前に現在のお墓所在地の自治体を確認する

申請書を書く前に

申請書を検索する前に、まず確認したいのが「現在、遺骨がどこにあるか」です。

改葬の許可を行うのは、法律上、死体または焼骨が現に存在する場所の市町村長です。つまり、基本的には申請者の住所地でも、新しい納骨先の所在地でもなく、現在のお墓・納骨堂がある自治体を基準に考えます。

たとえば、自分は大阪府に住んでいて、現在のお墓が兵庫県内、新しい納骨先が京都府内にある場合でも、まず確認するのは現在のお墓がある自治体です。

ただし、同じ自治体内でも、墓地の種類によって専用様式が用意されている場合があります。たとえば公営霊園などで一般の改葬申請とは別の案内がされているケースもあるため、「自治体が分かれば申請書は必ず1種類」と決めつけないようにしましょう。

記入前チェック

  • 現在のお墓・納骨堂がある自治体を確認した
  • 自治体公式サイトから最新の申請書を取得した
  • 自治体公式の記入例がないか確認した
  • 特殊な墓地・霊園向けの専用様式がないか確認した

改葬許可申請書で確認する主な記載項目

改葬許可申請書で確認する主な記載項目

施行規則第2条では、改葬許可申請書に記載する基本事項が定められています。自治体の様式を見ると電話番号などの追加欄が設けられていることがありますが、まずは法令上の基本事項を押さえておくと、申請書を読みやすくなります。

死亡者について記入する項目

  • 本籍
  • 住所
  • 氏名
  • 性別
  • 死亡年月日

古いお墓の場合、本籍や住所、死亡年月日などがすぐには分からないこともあります。分からない項目への対応は自治体によって異なるため、推測で記入するのではなく、後ほど説明する方法で確認しましょう。

埋葬または火葬について記入する項目

  • 埋葬または火葬の場所
  • 埋葬または火葬の年月日

特に誤解しやすいのが「埋葬又は火葬の場所」です。この欄を単純に「現在のお墓の名称を書く欄」と考えないようにしてください。

自治体の記入例では、火葬の場合は火葬場名、土葬の場合は墓地の所在地や名称を記入するよう案内している例があります。現在のお墓の所在地や名称については、別の欄や墓地管理者の証明欄で確認する形式もあります。

実際に記入するときは、使用する自治体の申請書の欄名と公式記入例を確認するのが最も安全です。

申請者について記入する項目

法令上、申請者については住所、氏名、死亡者との続柄、墓地使用者または焼骨収蔵委託者との関係を記載します。

自治体の様式によっては電話番号、連絡先、代理人欄などが追加されている場合があります。電話番号などを「全国共通で法律上必須の記載事項」と考えるのではなく、使用する様式に従って記入しましょう。

死亡者情報で分からない項目がある場合はどうする?

先祖代々のお墓や古い墓地では、納骨されている方の本籍、住所、死亡年月日などが分からないことがあります。

この場合に避けたいのは、記憶や推測だけで情報を作って記入することです。

自治体の公式記入例では、分からない項目について「不明」「不詳」などと記入するよう案内している例があります。たとえば神戸市では、死亡時の本籍等が分からない場合に「不明」と記入する案内があります。

ただし、「分からなければ全国どこでも『不明』と書けばよい」という共通ルールではありません。

分からない項目があるとき

  1. 自治体公式の記入例を確認する
  2. 申請書の注意書きを確認する
  3. それでも分からなければ申請窓口へ問い合わせる
  4. 確認できない情報を推測して埋めない

墓地管理者が保管している記録から確認できる場合もあります。必要に応じて現在のお墓・納骨堂の管理者にも確認してください。

改葬理由と改葬先はどう記入する?

改葬許可申請書では、「改葬の理由」と「改葬の場所」も法令上の記載事項です。

改葬理由は実際の理由を簡潔に書く

改葬理由について、全国共通の「正解の例文」があるわけではありません。自治体の公式記入例では、「新しい墓地へ納骨するため」「墓じまいのため」など、簡潔な表現が示されることがあります。

大切なのは、きれいな文章を作ることではなく、実際の改葬理由を自治体の記入例に沿って簡潔に記載することです。

改葬先は所在地と施設名を確認する

「改葬の場所」は法令上の記載事項なので、申請書を書く段階で新しい墓地や納骨堂などの情報を確認しておく必要があります。

自治体の様式では、改葬先の所在地や墓地・納骨堂の名称を記入する形式が一般的に見られます。

また、自治体によっては改葬先が遺骨を受け入れることを確認する書類を求める場合があります。ただし、受入証明書が全国すべての自治体で必須というわけではありません。

墓地管理者の証明欄は申請書内の場合と別紙の場合がある

改葬許可申請で重要なのが、現在の墓地・納骨堂に遺骨があることを証明する書類です。

施行規則第2条では、原則として、現在の墓地または納骨堂の管理者が作成した「埋葬・埋蔵・収蔵の事実を証する書面」を申請書に添付することが定められています。

ただし、実際の自治体様式では証明方法が同じとは限りません。

  • 改葬許可申請書の中に墓地管理者の証明欄がある
  • 申請書とは別に埋蔵・収蔵証明書などを提出する
  • 自治体指定の証明書または墓地管理者が発行した証明書を使う

そのため、「まず別紙の埋葬証明書を用意しなければならない」と決めつけるのではなく、手元の申請書に管理者証明欄がないか確認してください。

墓地管理者は寺院とは限りません。公営墓地、民営霊園、共同墓地など、現在のお墓の形態によって管理者は異なります。誰に証明を依頼すればよいか分からない場合は、墓地の管理者または申請先自治体へ確認しましょう。

署名・押印・代理申請は自治体の最新様式を確認する

改葬許可申請書を記入するとき、「印鑑は必要なのか」と迷う方も多いでしょう。

結論からいうと、押印の扱いを全国一律に考えることはできません。本人が署名すれば押印不要としている自治体もあれば、署名または記名押印といった方法を案内している自治体もあります。

たとえば神戸市の記入例では、申請者本人が署名する場合は押印不要と案内されています。その一方で、別の自治体では記名押印を前提とした様式もあります。

「印鑑は必ず必要」「今はどこでも押印不要」のどちらも全国共通ではありません。申請時点の自治体公式様式を確認してください。

申請者が墓地使用者と違う場合

墓地使用者等以外の人が改葬許可を申請する場合、施行規則では、墓地使用者等の改葬についての承諾書などが必要とされています。

ここで注意したいのは、「申請者が墓地使用者と異なるケース」と「申請者本人の代わりに代理人が窓口へ行くケース」は別だということです。

後者では、自治体の運用によって委任状や代理人の本人確認書類などを求められることがあります。代理申請を予定している場合は、通常の申請書だけで進めず、代理人用の様式や必要書類を確認してください。

複数の遺骨を改葬するときは申請方法が自治体で異なる

同じお墓から複数人の遺骨を改葬する場合、「人数分の申請書が必要なのか」も自治体によって扱いが異なります。

実際の自治体では、次のような複数の方式があります。

  • 1名につき申請書1枚を作成する
  • 申請書1枚に、複数人分を別紙一覧で添付する
  • 一定人数までは申請書へ記入し、それを超える場合のみ別紙を使う

たとえば大阪市平野区では1名につき1枚の申請書を案内しています。一方、豊島区では2体以上の遺骨を改葬する場合に「死亡者内訳」の別紙を用意しています。

したがって、「遺骨1体につき必ず1枚」「家族分なら必ず1枚にまとめられる」といった決め方はできません。

申請人数が多いほど記入のやり直しも大きくなるため、最初に自治体公式ページで複数遺骨の扱いを確認してから作成するとスムーズです。

郵送・オンライン申請に対応しているか確認する

郵送・オンライン申請に対応しているか確認

改葬許可申請書を役所へ直接持参しなければならないとは限りません。郵送申請やオンライン申請に対応している自治体もあります。

ただし、提出方法も全国一律ではありません。

郵送申請

大阪市平野区や豊島区など、郵送による改葬許可申請を案内している自治体があります。

郵送申請では、申請書以外に返信用封筒、本人確認書類の写し、原本が必要な証明書などを求められる場合があります。何を原本で送り、何をコピーでよいとするかも自治体ごとに確認が必要です。

オンライン申請

厚生労働省は、埋葬・火葬・改葬の許可申請について、制度上オンラインによる方法で受け付けることが可能である旨を示しています。ただし、実際にオンライン受付を実施するかどうかは自治体の対応によります。

たとえば長野市ではオンラインで改葬許可を申請できますが、埋蔵・収蔵証明書など一部書類について原本の郵送が必要です。

オンライン入力とオンライン申請は別です

自治体サイト上で申請内容を入力して「申請書を作成・ダウンロードできる」サービスがあっても、そのままオンライン提出まで完了するとは限りません。

京都市では申請書発行フォームがありますが、オンライン申請自体はできないと明記されています。「オンラインで入力できる=オンライン申請できる」と判断しないようにしましょう。

遠方に住んでいる場合は、最初に郵送・オンライン対応の有無を確認しておくと、役所へ行く回数を減らせる可能性があります。

申請書以外の必要書類も確認する

改葬許可申請は、改葬許可申請書だけを記入すれば必ず完了するわけではありません。

施行規則では墓地管理者による事実証明が求められているほか、申請者と墓地使用者等の関係によっては承諾書などが必要になります。また、自治体が特に必要と認める書類を求めることもできます。

さらに実務では、改葬先に関する書類、本人確認書類、委任状などが必要となる場合があります。

ただし、この記事では「申請書そのもの」を主題としているため、必要書類を全国共通の一覧として断定することはしません。

申請書を書く前の最終チェック

  • 現在のお墓・納骨堂所在地の自治体を確認した
  • 自治体公式の最新申請書を入手した
  • 古い保存PDFではないことを確認した
  • 死亡者情報を分かる範囲で整理した
  • 「埋葬又は火葬の場所」の記入例を確認した
  • 改葬理由と改葬先情報を確認した
  • 墓地管理者の証明方法を確認した
  • 署名・押印方法を確認した
  • 複数遺骨の場合の申請方法を確認した
  • 郵送・オンラインなど提出方法を確認した
  • 申請書以外に必要な書類がないか確認した

改葬許可申請書についてよくある質問

改葬許可申請書を準備するときに迷いやすいポイントを、簡潔にまとめます。

改葬許可申請書はどこでもらえますか?

原則として、現在遺骨がある墓地・納骨堂の所在地を管轄する自治体で入手します。窓口だけでなく、自治体公式サイトからダウンロードできる場合もあります。

ネットからダウンロードできますか?

ダウンロードできる自治体はあります。ただし対応状況は自治体によって異なります。検索結果に出た別自治体の様式ではなく、現在のお墓所在地の自治体公式ページを確認してください。

改葬許可申請書は全国共通ですか?

全国共通の申請書1種類を使う仕組みではありません。法令上の基本記載事項は共通していますが、申請書のレイアウト、名称、追加欄、証明方法、提出方法などには自治体差があります。

申請書は誰が書きますか?

申請者が必要事項を記入するのが基本ですが、墓地管理者の証明が必要な部分まで申請者が自分で記入するものではありません。申請者と墓地使用者が異なる場合や代理人が手続きを行う場合は、承諾書・委任状などの扱いも確認してください。

死亡年月日や本籍が分からない場合はどうしますか?

推測で記入せず、まず自治体公式の記入例を確認してください。「不明」「不詳」などの記入を案内している自治体もありますが、全国共通の書き方ではないため、判断できない場合は窓口へ確認しましょう。

印鑑は必要ですか?

全国一律ではありません。本人の自署で押印不要とする自治体もあれば、記名押印などを案内している自治体もあります。使用する最新様式の注意書きを確認してください。

複数人分は1枚で申請できますか?

自治体によって異なります。1名につき1枚とする自治体もあれば、複数人分を別紙一覧にまとめられる自治体もあります。申請書を人数分作成する前に確認してください。

郵送できますか?

郵送対応している自治体はありますが、全国共通ではありません。返信用封筒、本人確認書類、原本の扱いなども自治体によって異なります。

オンライン申請できますか?

オンライン申請を実施している自治体はあります。ただし、申請書作成フォームがあるだけでオンライン提出には対応していない自治体もあります。「申請書をオンラインで作れるのか」「申請そのものをオンラインで完了できるのか」を分けて確認してください。

まとめ|手続き全体を確認するときは改葬手続きの記事へ

改葬許可申請書は、改葬許可を受けるための中心となる書類ですが、全国共通の申請書が1種類あるわけではありません。

法令上は死亡者情報、埋葬・火葬の場所と年月日、改葬理由、改葬場所、申請者情報などの基本事項が定められています。その一方で、申請書のレイアウト、墓地管理者の証明方法、押印、複数遺骨の扱い、郵送・オンライン申請などは自治体によって異なります。

まずは現在のお墓・納骨堂がある自治体の公式サイトから最新の申請書と記入例を取得するところから始めてください。

分からない項目があっても推測で埋めず、自治体の公式記入例や申請窓口で確認すれば、書き直しや不足書類を減らしやすくなります。

なお、改葬許可申請書は改葬手続き全体の一部分です。申請前後の流れや必要書類を含めて全体像を確認したい方は、次の記事で順番を整理できます。

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